転寝力 -Utatane Power

アラフィフ独女の転職挑戦日記

【映画レビュー:La La Land】鬱を会社に伝えたらすぐに降格となり、心は上昇した。そして……

そして、次の日は出勤の時に怒涛のように出ていた涙が止まった。

まあ薬物療法始まってたから薬との相乗効果だったのかもしれない。

 

その日の帰りに久しぶりにレイトショー観に行った。心が元気になってるの感じられました。

La La Land。

途中までは面白くなくて、眠気との戦いだったけど中盤からグイグイ引き込まれ、ラストは途方もなく悲しかった。

こんな腐ったような私でもそこそこ恋愛というのがあって、当時私は物書き目指してて、相手は写真家目指してて、一緒に展覧会やったり、パンフレット作ったりしてた。奴は最初に付き合った人をかなり引きずっている人で完全フリーでやっていて、保守的な私は学生から何度かの転職をして今の会社にいてもそんなことやってた。私はその間に最近は希少がんと呼ばれる肉腫(悪性度はそれほどでもなかった)に罹ったりして、結局そんな二重生活にも疲れ果て、喧嘩が絶えなくなって、私から別れた。いや一番の原因は、奴が女好きだとか実は私の親友とも浮気してたとか、そんなことよりも最初に付き合った高校時代の女の子とコソコソと連絡取っていたのが明るみに出たから。温厚な私もさすがにブチ切れて三行半。

そのあとほぼストーカーみたいなこともされて、身の危険すら感じたけど、こちらから向こうのお母様に連絡してあなたの息子さんと別れたんですけどこんなことされて困ってますって言ったら、結局北の大地にある実家に戻ることになったらしい。クルマと一緒にフェリーで戻ったみたいだけど、船上から本を手紙を送ってきた……「世界の中心で愛を叫ぶ」。手紙にはいつまでも待つって書いてあった。

そして時は流れ、元カレも知っている知人から、奴が結婚して子供も二人できて、カフェやりながらカメラマンしていることを聞いた。しかも結構な人気店らしい。しかもその店を開いた地が例の女の子との思い出の地。あ〝ー未だにそうなんだぁって呆れるとともに、

いつまでも待つって書いてあったよなあ……確か……

っていう気持ちもあった。

信じてはいなかったが信じたい気持ちはあったな、正直。

所詮そんなもんだよなあって。そのことを知った時に私は同じ会社にいて、そして肉腫が再発しててんやわんやだったりもしていたから、なんか虚しい気持ちになった。
押さえるところは押さえとるんだな、君は。

そのあと、FaceBookが勝手に?それとも間違って?私から友達申請が送られたことがあって「当方の間違いでしたごめんなさい。解除してください」と一言メッセージ送ったら、また長ーいメッセージが届いたが、正直悔しかった。

 

はっきり言わせてもらう。

お前なんか不幸になればいいんじゃー!

って心から思えない自分が悲しい。

誰にいいところ見せたいんだよ私。この腐った性根だから鬱になんかなるんだよー、しくしく。ってまあ……La La Land ラスト見ながら涙がツー……と流れたのでした。
私の場合、その元カレとうまくいきたかったとは思わないけど、主人公の女性も、元カレも結局目の前の幸せを上手に掴む方法を手にいれるようになれたんだなぁって。不器用な人間は取り残されて、手の内にある幸せをあたためて、昔の残骸を組み立てて前を向くしかないのかなあ。悲しくもあり振り返りながらも前に歩き出したくなる映画でした。

……いや、むしろしばらく後ろ歩きになってしまいそうな映画かもね。