転寝力 -Utatane Power

アラフィフ独女の転職挑戦日記

【映画レビュー:英国王のスピーチ】え? 俺が王様?聞いてないよー!とんでもないプレッシャーだよね。

 好きな映画をいくつか挙げろと言われたら、おそらくこれは必ず入る。

英国王のスピーチ

 コリン・ファレルが素敵だけど、奥様を演じるヘレナ・ボナム・カーターがまた輪をかけて素敵。そして子役のエリザベスの聡明さの片鱗がしっかり感じるように演じられているところも素晴らしい。
 王冠をかけた恋とか言われた兄 エドワード8世とウォリス・シンプソン夫人のおかげでジョージ6世として即位せねばならなくなった吃音症のアルバート王子と言語療法士のローグとの物語。ウォリス・シンプソン夫人は今となってはヒトラーとも関係があったとされる女狐とも言われる人だったらしい。どこが良かったんだよエドワードさん。

 

 王室という特異な家庭に生を受けた重圧と、吃音というハンディキャップに悩まされるアルバート。もしこの人が通常の家庭に生まれて吃音に悩まされるだけだったら多少はもっと気楽な人生だったろうか。いやそれならば吃音症は克服できなかったかもしれない。王室という極めて特殊な枠組みでストーリー展開を見がちだが、おそらくこの映画に惹かれるのは王室の人ではなくハンディキャップに悩み苦しむ男を見守り導く言語療法士と、彼の家族の無償の愛情が伝わるからではないかと思う。

 

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 英国王室ものが好きでエリザベス一世を描いた「エリザベス」やらその母となったアン・ブーリンを描いた「ブーリン家の姉妹」、観てしまってドイヒーなストーリー展開にうんざりした「ダイアナ」などを観て、Wikiペディアはじめネットでのいろんな文章も読みましたが、女王などという役割はただ「情」や「功績」などだけでは物事を判断しにくい立場のようで、苦悩がついて回らないことはおそらくトイレに入っている時くらいのようです。そのあたりをちゃんと描いている、サラーっとしか観られなかった映画「クィーン」をちゃんとしっかり見直してみよう。
 「クィーン」に関する映画は以下のリンクへ。私が大好きな今は亡き いちごさんの映画サイトにリンクします。

 

[映画] クィーン The Queen (2006年) | 人と映画のタペストリー

 

 これを読むと、カミラさんという方の人柄も違って見えてきます。Webで調べるとチャールズさんと不倫関係であったことを除いては結構まともな人みたいです。不倫をし続けなければならない王室という超特殊環境に問題の現況があり、それらにダイアナさんもカミラさんも翻弄された結果ということなのでしょうか? 王室や皇室にあ絶対不可侵な事象があって変えられないこともあるのはわかりますが、その中でもできるだけやりくりしてもう少しゆるさがないと、人間の本質的な何かを歪めざるをえなくなる……それこそ間違っていると誰か教えてあげてほしいですね。
………ってもう「英国王のスピーチ」のレビューじゃなくなってるよ。